はじめに
現在中学一年生の息子は2歳から診断を受け、特別児童扶養手当を受給していたの障がい児でした。(今は収入の関係でいただいていません)
ガッツリ障がい児支援を受け、医師のアドバイスのもと家での関りを徹底して育て、学校でも配慮をしていただいた結果、想像できないくらい息子は落ち着きました。
そんな息子のために選んだ進路は公立ではなく私立の中学校でした。
入学して半年以上が経過し、いろいろと思うところがあったので記事にします。
結論から書いてしましますが、支援級に行くか迷っている場合は私立中を選ぶと大変なことになるかもしれません。
いまお子さんの進路で迷っている方の参考になれば嬉しいです。
私立中学に求めたこと
我が家が私立中学に求めたことは、主に環境でした。
なお、息子が進学した私立中学は首都圏のものとはまーったく違います^^;
なのでそのようなレベルが高い私立中学のお話ではないことをご了承ください。
面倒見が良い学校とは聞いていて、特性のある子が多そうというのが決め手でした。
勉強ゼロでは入れないけど、その年度の倍率によってはあまり勉強しなくても入れるかも?くらいの学校です。
安心安全な環境
私自身は公立中学出身で、非常に荒れていました。
家庭環境が複雑なお子さんが主に荒れていたように思います。
私の頃には、授業妨害をする生徒もいました。
中学校までは義務教育なので、公立中学ではどんなことがあっても退学にはできません。
大人しい子達はただ巻き込まれるしかないのです。
自分が辛い思いをしたので、私立なら素行の悪い生徒は退学にしてくれると思いました。
落ち着いて学べる環境
息子は環境が悪いと状態が悪化する傾向があるので、環境整備には幼いころから気を気を遣ってきました。
素行の悪い生徒がいなければ、穏やかな環境で落ち着いて学べるのではと思いました。
育ちの良い同級生
私立中学に通わせることができるということは、経済的に余裕がある家庭が多いです。(我が家はそこまで余裕があるわけではありませんが息子のために決断)
余裕がある家庭で育った子供達なら、倫理観もあって穏やかな子が多いのではと思いました。
進学時の息子の状態
2歳の頃からは想像できないほど落ち着き、小学校高学年の頃には発達障がいにはまず見えないくらいに成長しました。
支援級から通常学級に移籍し順調に過ごしています。
通常学級で浮くことなく親しい友達も複数いました。
大人しいグループの穏やかな子、という印象だと思います。
低学年の頃は心配することも多かったんですが、高学年では社会性がぐんと育ち、担任に見守られながら自分で解決する力つけていきました。
変な話ですが発達障がいな分、親や先生の目があり、良い成長ができた気がします。
我が家は、息子がここまで成長したため、進路を私立中学にしました。
もし通常級で問題や不安があれば公立中の支援級も選択肢に入れましたが、そうではなかったため私立中学を選択しました。
主治医や担任から私立中学を後押しされたのも大きかったです。
実際に入学してどうだったか?
実際に入学して思ったこと
とにかく宿題が多く、想像していた環境とは違いましたね。
一年目だからもう少し慣れることに重きをおいては?と思うことが多々ありました。
私はもっとのんびりした学校だと思っていたんですが実際はそうでもなく、私立中学あるあるかもしれませんが宿題が多く課題をするだけで大変な毎日です。
中間や期末テストの結果を見ていると、上位と下位の差が大きく、中間層が薄そうな気がします。
息子の中学は特性のある子が多そうなんですが、その配慮は特にありません。
そのため、支援級に行くか迷うようなお子さんが息子の私立中を選ぶと大変なことになります。
なぜなら定型児でもしんどい環境だからです。
発達障害かどうかは不明ですが、すでに不登校な子が複数いますし、事情は不明ですが転校した子もいます。
小学校から中学校は、園から小学校の時と同じくらい環境の変化があります。
特に先生が厳しくなります。
小学生の時って先生が優しかったんだなって思いますね…。
園から小学校に上がった時も同じように思ったなぁ。
環境が合っていい感じに育った息子でも、宿題の多さに最初はパニックになりかけていました。
仲の良い友達がクラスやクラス外にもできたため、なんとか乗り越えられた感じです。
私の周りのいわゆるグレー児や、子供に診断がついてるけど支援級には行かせたくないママさんたちは、私立中学への興味を口にすることが多かったんです。
でも実際に入学した息子の話を聞いていると、勉強についていけない子は私立中に行くと辛いと思います。
なんていうか、おそらく公立中学よりも勉強の比重が大きいです。
もちろん学校にもよりますが、知的グレー児だと息子の学校はかなりしんどいと思います。
ちなみに上記にも書きましたが、この学校はレベルが高いわけではないんです。
高校の特進科は偏差値が高いみたいなんですが、全員が進めるわけじゃないのでどうなるか分かりません。
そんな学校でもこんなに大変なんです。
進学校だったらもっとだと思います。
あと自閉スペクトラム症やADHDで勉強はできても集団生活の基本的なことができていない子は難しいです。
基本的なこととは、清潔感(毎日入浴する、身だしなみ、人前で鼻くそをほじったりしない等)や社会性(授業中静かにする等)です。
特に清潔感がない子は私立も公立の通常級もかなり厳しいです。(男女問わず)
いじめに発展するからです。
小学生のうちに身につけさせましょう。
社会性で言えば、癇癪や暴言がなくなってない子も厳しいです。
煽られ耐性がない子も大変だと思います。
中学生の年代ってほんと邪悪だなって息子の話を聞いていて思います…。
いかに相手を下げて自分を上にあげるかを競う子たちが一定数いるんですよね。
そしてとても悪意がありあからさまで攻撃的です。
個人的に、そういう子は定型児に多いと思っています。
私自身も特性アリだと自覚してますが、ヒエラルキーとか出産してから知りました笑
多数派とは価値観が違うんですよね。
私も息子も他人を下げて自分を上げるとか思いつかないんです。
どうでもいいというか…。
そういう似た子たちが多い学校が良いと思ってこの中学を選んだんですけどね…。
だいたいやってくる子は固定なんですが、煽ってくる子が普通にいます。
小学生の間にスルースキルを身に着けて置かないと中学で苦労します。
息子はスルースキルを身に着けていたためトラブルに巻き込まれることは今のところないですが、見ているだけでも嫌な気持ちにはなるみたいです。
安心安全な環境は?
思ったほど安全ではないなと…^^;
登下校はスクールバスなのでそういった意味では安心ですが、いじめ問題があります。
上記に書いたように、煽る生徒、煽られてキレる生徒、清潔感がなく嫌がられる生徒、様々な問題が起きています。
ちなみに学年で2クラスあるんですが、隣のクラスは平和らしく、息子のクラスだけがトラブルが多いです。
息子は大人しいタイプなのでただただ見ているだけみたいです。
たまたま生徒の組み合わせが悪かったのかもしれません。
ただ、公立中学に行った通常学級の診断なしのお友達ママに聞くと、それはそれで色々あるので中学という年代がトラブルが多いんだと思います。
私立中学の良いところは、住居は遠いので関りが学校だけで完結することです。
仲が良い友達とは遊んだりしていますが、公立中学だと家が近いため避けられないトラブルがありますよね…。
公立中学の良いところは親同士の知り合いが多いので情報収集しやすいところですかね。
この年齢になると、男の子は特に学校での出来事を話さなくなることが多いです。
どちらが良かったかは分かりませんし、クラスメイトや先生などその時の運です。
今のところ息子は学校に毎日通えているので様子見です。
落ち着いて学べる環境は?
今のところクラスが荒れているので授業中も騒がしく、落ち着いて学べるとは言い難いです。
ただこれは本当に運です。
来年は騒がしい生徒は離されるんじゃないかと思います。
たださすがに半年も経つのに落ち着いていないため先生に連絡し、いじめに関しては息子から聞いた限りはお伝えしました。
すぐ行動してくださったのでこれからの変化を見守りたいと思います。
育ちの良い同級生は?
裕福なお子さんは多そうです。
息子が仲良くなったお友達のところに遊びに行ったとき、親御さんが会社の社長さんだったようで案内されたのが自社ビルで驚きました。
うちは夫がサラリーマンの一般家庭なのでそのうち価値観で合わないことが出てくるかもしれませんね。
でもそのお友達はしっかりしていて、息子はお友達から良い影響をたくさん受けているので有難いです。
趣味も合うようで今のところ良い関係です。
他のお友達で印象に残った話は、息子がお弁当のおかずを残しているのを「出されたものは残さず食べろ」と言われたこと。
だから育ちが良い子が多いんだと思います。
ただ、そうではないお子さんもちらほらいるようで…。
息子は我が家で大事に大事にされすくすく育ったため、他のおうちの話をクラスメイトから聞いて驚いたようです。
そこまで仲良くないクラスメイトらしいんですが「親がすぐ機嫌悪くなるから親がいるときは気を遣う」「親が酔うと質が悪い」など聞いたようで、私立だからと言って家庭円満なわけはないのでそういう家庭もあるでしょう。
結論
私立中学は万能ではない
運の要素はあると思いつつも、私立中学は落ち着いているのではと希望を持っていました。
まあ結果的に今年は運が悪かったんですが^^;
とほほ。
私立中学だからと言って素行の悪い子達をすぐに退学にするわけではないし、保護者が学校に伝えなければいじめへの着手ももっと遅かったかもしれません。(息子がいじめられてたわけではないです)
私立中学に進学したからって万事うまくいくわけもなく、荒波はありました。
今もあります。
息子は毎日がんばっています。
中学という年代はもう仕方ないんだと思いました。
母ちゃんは息子を労い話を聞くのみです。
状態によっては、発達障がい児は大変かもしれない
息子は良い状態で入学できたので今のところ対応できていますが、お子さんの状態によっては発達障がい児にとって私立は良い選択肢にならないかもしれません。
極論ですが運です…。
中学では勉強が難しくなり学ぶ量が多くなるので、特に知的ゆっくりさんは支援級も良い選択肢になるでしょう。
自閉スペクトラム症やADHDのお子さんは、知的に高い場合は特に勉強に特化して期待をかけがちですが、基本的な社会性を疎かにしないことが重要だと思います。
おそらく、知的に高い場合は環境が良ければ勝手に勉強します(笑)
好きなことを見つけると探求するのでね。
これが学びたいからここの大学に行きたい!など目標が見つかれば頑張ります。
それまで健やかな心身でいることが大事です。
親は子供が最低限の社会のルールを身に着けられるよう根気強く教え続けることが大事です。
できれば小学生のうちに。
心身が健康であれば勝手に成長してくれます。
最大限こどもの能力を伸ばしてあげたいですね。
おわりに
我が家は将来自立させることを目標に育てています。
そのためにもし息子がどこかで躓いて、一般でのお仕事が厳しいようなら障がい者雇用も考えています。
どうしても賃金が低くなってしまい自立が大変になるので、今のところ一般で働けたらいいなと思っていますが。
心身ともに健やかに育てるために選んだ私立中学の選択肢。
これが良い方向に向かえばいいなと願うばかりです。
今後もその後の変化など記事を書いていきたいと思います。
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