家で荒れる子供~過剰適応について~

発達

はじめに

息子は2歳で診断を受けました。

知的な遅れのない自閉症スペクトラム(高機能自閉症、アスペルガー、ADHD、発達性協調運動障害、構音障害、含む)でした。

今は小学校の特別支援学級(情緒クラス)に通っています。

 

息子は2歳で医師に「この子は過剰適応するタイプ」と言われました。

当時はまだ集団生活をしていなかったのでピンときませんでしたが、この数カ月後に「過剰適応」を実感することになりました。

あまり知られていない過剰適応について書いていきたいと思います。

※2019年6月21日追記
「過剰適応のその後~小2~」 も良かったらどうぞ

※2021年10月13日追記
「過剰適応のその後〜小4〜」
その後の小4の様子を書いてます。

 

 

スポンサーリンク

過剰適応とは?

2歳の初診で「過剰適応しやすい」と医師に言われましたが、まず私は「過剰適応って何?」と思いました。

 

医師「過剰に適応し過ぎることです。幼稚園では問題のないよい子、でも家で荒れるタイプです」

 

そう言われましたが、まだ2歳で集団生活をしていなかったためピンときませんでした。

この数か月後に年少より一学年下のプレへ通わせることになり、そこで過剰適応を起こし家で荒れくるって「過剰適応」を実感したのです。

 

過剰適応するとどうなるの?

息子の場合は、園で頑張って力を使い果たしてしまい、家ではちょっとしたことでギャーギャーと癇癪を起こしていました。

「ドーナツ食べたい!」でギャー!

「お風呂に入りたくない!」でギャー!

ちょっとしたことでギャー!ギャー!ギャー!

園でのちょっとした嫌なことを引きずり、母親である私に暴言を吐き八つ当たりしてくることもありました。

「母ちゃんなんていなくなればいい!」と言われたこともあり、とても悲しかったです。

その都度イラストを描き、「これは×です。こう言ったら〇です」と教えてきました。

それがたまになら我慢できますが、園に行く度にギャーギャーとなり八つ当たりですから、私も精神的に辛くなりました。

園の先生には「自閉症スペクトラム」と伝え簡単な説明文を渡していましたが、あまり配慮はなかったように思います。

過剰適応していたので園では「全く問題ありませんよ」「楽しそうに遊んでましたよ」と言われるばかりでした。(発達の医師からすると『あるある』だそうです)

息子が園で抱えてきたストレスを聞き出しては私が先生に確認していたので、先生からすると私は「心配性な親」だったと思います。

自閉症スペクトラムには、過剰適応する子がしばしばいます。

このような子は園では問題なく過ごすので先生には困り感を分かってもらえないことが多いです。

 

放っておくとどうなる?

全員がそうなるとは言えませんが、発達の医師が言っていたことを書きます。

医師「過剰適応を放っておくと、不登校や家庭内暴力、結婚してからはDVになることがあります。」

だそうです。

小学校低学年くらいまでは過剰適応でもなんとか過ごせるらしいです。

知的な部分でなんとかカバーするようです。

けれど中学年くらいから定型児の心の発達に追いつけなくなります。

高学年では定型児でもなにかしら問題を抱える事が多い多感な時期なので、発達障害がある過剰適応の子はだんだん適応できなくなります。

そして不登校になったり、二次障害(うつ病や統合失調症、神経症など)になってしまいます。

 

また、なんとか集団では過剰適応して過ごしていても年齢が上がるにつれて求められることが高度になって行くのでそのストレスを家で家族にぶつけ家庭内暴力になることになります。

子どもが低年齢のうちは叩いてきてもそんなに痛くないから親が我慢できますが、年齢が上がっても発達障害の子は手加減なしでやってくるので我慢し続けてはいけません。

専門家に相談することをお勧めします。

「時期が来れば理解してやめるだろう」と思わない方が良いです。

自分自身で学びとる力が弱いので、親や支援者が時間をかけて適切な方法で教えていく必要があります。

親が子どもにやり返して暴力をふるってもいけません。

子どもは「自分の言うことを聞かせるためには暴力をふるってもいい」と誤学習してしまいます。

親はそのうち身体が衰え子供の方が身体的に強くなった時にやり返されたり、子供が結婚後に配偶者に暴力を振るうようになります。

年齢が上がるにつれて対応が難しくなるので、過剰適応は低年齢のうちに対応しておいた方が良いです。

 

「園で問題ないと言われるけど家で荒れる」ことをママ友に相談すると「家で自分を出せているから大丈夫」と言われることが多かったです。

ママ友は専門家ではないので何も悪くはありませんが、この考え方は医師からすると違うそうです。

医師からは「過剰適応は一番良くない」とまで言われました。

園や学校で脱走したり暴れたりというような問題行動を起こすタイプはすぐに先生の支援が付きます。

けれど過剰適応は園や学校で問題がないので支援がつきません。

その点で過剰適応は非常に危険なのです。

 

過剰適応はどうしたらいいの?

医師から息子へのアドバイスを書きます。

あくまで息子の場合であり、特に発達障害からくる過剰適応への対応の仕方であることをご理解ください。

もし過剰適応が疑われる場合は、専門家に直接アドバイスを受けることを強くお勧めします。

 

集団で自分を出せるようにする

集団で過剰に適応してしまっているので、まずは過剰に適応しないように自分を出せるようにすることだと医師から言われました。

息子は鈍感な部分と、とても敏感な部分がありました。

空気を読めないと思っていましたがむしろ逆で空気を読みすぎて疲れているのかもと思うこともあったのです。

集団での空気を読みすぎて「今ここで我儘をいってはいけない」「今〇〇したら恥ずかしい」と2・3歳で考えていたようです。

しかし周りは定型発達の2・3歳児達なので、わがままも言いますし、恥ずかしいことも堂々とします。

息子からしたら「なぜそんなことをするのか」「なぜ自分だけが我慢しなくてはならないのか」という気持ちだったと思います。

医師には、息子は子どもの皮の中に大人が入っているようなものだと思ってください言われたこともあります。

けれど完全に大人なわけではなく、年齢以上に幼い部分もあるので難しいのです。

 

ヘルプの出し方を習得する

困った時に先生に助けを求められるようになると、だいぶ楽になります。

けれど自閉症スペクトラムの子は特性から「ヘルプを出せない」子が多いです。

園や学校の先生と情報を共有して「子供が助けを求めた時は助ける」という成功体験を積ませることが大事です。

 

過剰適応の子あるあるだと思いますが、子供が助けを求めた時、例えば「給食の○○が食べられない」など言った場合、先生は『このくらいは大丈夫だろう。できるだろう』と考えて一度目のヘルプを「頑張ってごらん」と軽く流すことがあります。

どうしても無理ならもう一度言ってくるだろうと先生は考えますが、過剰適応の子どもは『一度言って無理だったからもう絶対に無理だ!食べなきゃいけないんだ!』と思ってしまいます。

発達障害の子に多い100か0かの思考なのです。

そして失敗体験には敏感です。

こういう経験があると困った時も先生に助けを求められなくなります。

先生には子どもの特性を理解してもらい助けを求めた時は助けてもらうようにすれば大人との信頼関係も出来て、園や学校で安心して過ごせるようになります。

すると驚くほど家で荒れることが減ります。

 

言葉で言えない子は絵カードを持たせて困った時に先生に見せるようにしても良いです。

言葉でもカードでもとにかく子供が先生にヘルプを出せるようにすることが大事です。

 

外と家での差を少なくしていく

外で過剰に「良い子」にならなくても良いこと、困った時は助けを求めても良いこと、これを少しずつ実感させていき外と家での差を少なくしていく事が大事です。

「外で頑張り、家でホッとする」ことは、発達云々は関係なく皆そういう部分はあります。

けれど過剰適応する子は外で頑張りすぎるのでそこまで頑張らなくて良いこと、「ありのままのあなたで良いこと」を本人が理解することが大事です。

(ですが、「ありのまま」でいさせるとトンデモナイことになるので、その辺のやり方も難しいですよね^^;)

 

まとめ

・過剰適応は放置すると二次障害を引き起こすことがある。

・外で頑張りすぎなくて良い

・大人に助けを求められるようにする

・専門家に直接相談することがおススメ

 

※ 追記 続編で「過剰適応のその後~小2~」を更新しました。

 

以上です。

 

コメント

  1. Charlie Gordon より:

    はじめまして。私(主婦)の小1の息子も発達障害圏内です。そして私自身もそうです。←結局「疑い」で放置状態です。

    学校などの家庭以外では「どこが問題なの?フツウじゃないの?」と言われる息子は、家でいつも荒れてます。うめきながらジタバタ暴れるか、私を叩いてきます。完璧主義で他人にヘルプが出せません。悩みましたが、現在は通級は使わず普通級です。

    最近、私自身の自制が効かず、とても酷い言葉を息子に投げてしまいます。反省して謝るのですが、自己嫌悪で辛いです。すみません、ひとさまのコメント欄で初めての記入で愚痴・・・。

    ちなみに、1歳5ヶ月から療育的なことははじめました。OT,SST,ペアトレと公的な機関でできる限りのことはしましたが、、、限界が来たと感じています。私が話し始めると息子は耳を塞ぐので。親子の信頼関係がずっと構築できていない、そういった焦燥感にいつもさいなまれています。narumiさんのような理解のあるお母さんになりたかったです。

    こちらのブログで色々と勉強させてください。

    • narumi narumi より:

      コメントありがとうございます。

      なかなか大変な状況ですね。
      過剰適応の子は本当に難しく、お子さんも親御さんも苦しいですね。

      親子の信頼関係は重要ですね。
      うちも就学前は強く意識していました。
      信頼関係が出来てから、とても育てやすくなりました。
      でも当時は、子供との関わり方を根本的に変えなくてはならず、とても苦しかったです。
      なかなかブログにまとめられないのですが、これから少しずつ書いていきますね。

      良かったらまた覗きに来てください。
      コメント大歓迎です(^_^)