はじめに
2011年生まれの息子は、特別支援学級情緒クラスにいます。
小学一年生の時に上級生から定期的に暴力を受けていました。
その時の話を書きます。
それまでの息子の様子
もともと過剰適応が良くないと主治医に言われ、環境整備、服薬、園では加配をつけてもらい、私は園の役員をして息子の様子を見守っていました。
園でとても良い経験を積み、素晴らしい先生方のおかげで息子が急成長。
家での癇癪パニックもほぼなくなり、生き生きと毎日過ごしました。
園の先生方や支援してくださる方々のおかげで、年長の一年間は特に心配なく過ごしました。
過剰適応を感じることもなく、ストレスなく適応していました。
このままだと就学前健診では引っかからず普通級になるため、事前に準備して就学相談を申請して主治医に意見書を書いていただき支援級判定が出るように動きました。
息子は低年齢からの支援のおかげで専門家でないと分からないほど成長していましたが、環境が合わないと不適応を起こすタイプなので慎重に環境を選びました。
就学後の様子
入学直後は担任から「問題ない」と言われていました。
いつものことですが「お母さん心配しすぎ」という目で見られます。
この時の息子が過剰適応だったのか、成長からくる適応だったかは分かりません。
けれど当初は荒れていなかったので、普通に適応していたのだと思います。
暴力的な上級生
しかし同じ支援級の情緒クラスに暴力的な上級生(3年生 以下K君くん)がおり、入学直後から毎日暴力を受けました。
叩く蹴るはもちろんですが、追いかけ回して殴る、廊下で足を引っ掛けて転ばせてくる、廊下で猛スピードで走ってきて直前で止まって驚く様を笑う、などがありました。
不安が高まったのでしょう、一か月ほどで学校に適応できなくなりました。
不登校寸前で、そのくらいから家でも学校でも荒れてパニックや自傷が始まりました。
家で荒れた時の学校の様子
暴力的なKくんが身近にいる不安はもちろんでしたが、この時の担任が「助けを求めても助けてくれない人」でした。
息子は幼い時から支援を受けて育ったので、園では過剰適応することなく年長の頃にはとても成長していました。
園では加配対象でしたが、特に先生が付き添うこともなく、お友達ともめることもほとんどありませんでした。
就学への不安よりも楽しみが強く、就学前はとても良い状態でした。
入学して最初の頃は上級生から叩く蹴るなどの暴力を受けても「先生に言うから大丈夫」とそんなに気にしていませんでしたが、何日経っても暴力がなくなることはありませんでした。
そのうち家でちょっとしたことで息子が「ギャー!!!」とパニックを起こすようになりました。
担任に話を聞くと、確かに上級生が息子を叩いたことは事実でした。
けれど上級生は「息子くんからしつこく話しかけららたのが嫌だったから叩いた」と言っていたそうで、担任は「息子君にも原因があるので」と喧嘩両成敗にしていました。
実際は息子は手を出していないので喧嘩ではないのですが…。
聞き取りも上級生にだけしていたようで、息子の言い分は聞いて頂けませんでした。
この辺は担任の先生によって対応は違います。
暴力は毎日、何度もあったので書き切れませんが、この後も続きました。
基本的に口が達者で賢いKくんの意見だけを担任が聞き、それで判断して指導していたようです。
小学校の先生とのやり取りは難しい
それまでは園や療育の先生としかやり取りをしなかったので、小学校の先生とのやり取りの難しさに驚きました。
園の先生って、すごく優しくて親身になってくれたんだと息子が就学して思いました。
基本的に小学校の先生は、厳しいです。
いろんな場面でやっぱり園とは違うと感じました。
これは定型児でも同じかもしれません。
先生がお忙しいのもあったのかもしれませんが。
「暴力を受けさせないでほしい」と要望をしても「学校としては最大限やっている」と言われました。
私は無理な要望を言う親だと、モンスターペアレント扱いでした。
地域や学校の差はあるとは思いますが、今住んでいる地域では差別意識が根付いています。
支援級にいる子なんだから、面倒見てあげてるのだから、要望を言ってくるのはおかしいという態度に見えました。
わざわざ主治医の意見書を提出してまで支援級を選んだのは間違いだったかと何度も後悔しました。
何度先生に暴力の相談をしてもなくならず息子がありえないほど荒れたので、先生と面談の機会を設けていただきました。
夫にも同席してもらい、私たち夫婦はこれはいじめだと考えていると書面にまとめて話しました。
けれど学校側は一切認めませんでした。
それどころかいじめという言葉はスルーして、息子の問題(不適応を起こして授業を受けられない)にすり替えられました。
この部分は納得がいきませんでした。
暴力を受け続けて息子が荒れていたのに、原因には一切触れないのです。
まるで息子が悪いような扱いでした。
見事なほど、先生方から「いじめ」と言う単語は出ませんでした。
きっとそういう保護者対応の研修などをしているのでしょうね。
その場に先生が数人いましたが、一人も「いじめ」「暴力」という言葉は使いませんでした。
Kくんのことは、一言「息子くんだけがやられてるわけではないので」と。
この頃は、なぜ先生方に「暴力を受けさせないで」という要望が受け入れられないのか、本当に理解できず苦しかったです。
後に知ったのですが、このKくんは息子が入学する以前に、暴力的な問題を起こしていました。
普通なら越えない一線を越えていました。
その頃は男女年齢関係なく皆に暴力を振るっていたそうで、息子が被害を訴えた時は「これでも去年に比べて良くなったんですよ」と先生方に言われました。
以前はKくんが1番年下だったため、他の支援級の生徒はみんな我慢したそうです。
どうやって乗り越えたか
とにかく外部の方から意見をいただきました。
あとは主治医の診察に小学校の先生方に同行してもらい、話を聞いてもらいました。
それでも、なかなか良い方向には動きませんでした。
私が学校に付き添ったり、息子が嫌がった時は休ませたりしながらやり過ごしました。
他のクラスへ避難させてくれることもありました。
この一年で感じたことは、学校側に理解がない場合は諦めるしかないと言うことです。
力技で、例えば訴えたりなどした場合、余計にこじれるそうです。
私たち親は、別に先生方を力でねじ伏せたいわけではないのです。
子供が楽しんで学校に行けることを願っているのです。
主治医からは引っ越した方が早いと提案されたほどでした。
2年生になって
2年生になり、支援コーディネーターと息子の担任が変わりました。
校長も変わりました。
クラスは、一年生が多く入ってきたので、息子は低学年のクラスになりました。
Kくんと離れました。
2年生になり担任がとても良い先生で、細かいところまで見ていただけます。
一年生でも叩いたりしてくる子がいましたが、Kくんのそれとは違いました。
1年生は意地悪な感じではなく構って欲しくて手が出ます。
息子より年下で力が弱いこと、遊んで欲しくて手が出るだけなこと、担任に助けを求めたら助けてくれることから、息子はかなり落ち着きました。
2年になったも息子が不安定なようなら、不登校を覚悟していました。
低学年のクラスなので、目標も低く対学年の扱いをしてくれるので息子は安心したようです。
今までは高学年のお子さんに合わせて課題設定が高すぎました。
支援級なのに普通級よりも厳しいこともありました。
一年生の頃は「支援級にして失敗したかな」と思っていました。
けれど2年生になり良い環境で過ごせるようになり、ようやく支援級の良さを感じるようになりました。
子供が頑張りすぎなくて良いので、今の環境なら支援級で良かったと思えます。
今後のこと
今の担任が今後もずっと見てくれるわけではなく、地域の差別意識が強いことから、普通級への移籍を目指しています。
理解のない担任になった場合に、普通級の方が人数が多いので担任の影響が支援級よりも少ないと思いました。
普通級でも担任の当たり外れはあると思いますが、支援級だと子供の人数が少ないので影響がダイレクトです。
かといって、初めから普通級に行くことをお勧めするわけではありません。
普通級から支援級に移ってくる子は、荒れている子が多いです。
不安定で当たり前のことができなくなったり、どうにもならなくなってから支援級に移ってくるからだと思います。
普通級スタートが良いか、支援級スタートが良いかは学校によりますし、子供のタイプによります。
2年生で環境が良くなったので支援級スタートで良かったと思いました。
担任やクラスメイトなど環境に大きく左右されるので、運が大きいです。
おわりに
学校からはいじめとは認められませんでしたが、1番ひどかった時はいじめだったと思います。
けれどそうなった時に、学校に相談してもなかなか事態を変えられないことが辛かったです。
息子は不登校になりやすいタイプなので、今後も注意深く見ていきます。
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