はじめに
知的な遅れのない息子のたくまが、発達障害とわかった時のお話です。
ことばの遅れ
言葉が遅かったのでおかしいと思っていました。
1歳半健診で発語はなく要観察になりました。
けれど、目が合う、他人に興味を示す等の項目ができたからか、保健師さんからは放置。
「3か月後にお電話します」と保健師さんから言われましたが電話はありませんでした。
2歳になり、話せる言葉は「ママ」だけ。
その頃、たくまと同い年のお友達も言葉で要観察になった話を聞き、その子のお母さんは「保健師から連絡なかったけど自分から電話したよ」と言っていて『自分から電話しても良かったのかー!』とハッとしました。
今では私自身もたくまと同様、特性があると感じているのですが、臨機応変に対応できず人に言われたまま待っている状態でした。
慌てて保健師さんに連絡し、「問題なし」と言われて帰され無駄な様子見期間を経て、児童相談所に連絡しました。(詳しいいきさつはコチラ→ある日突然「障害児」になった息子 ①)
このお母さんと知り合っていなければずっと様子見をしていたことでしょう…。
感謝です。
発達検査 新版K式
発達検査は総合で90台(K式)で知能だけ100超え他は70~80台。
姿勢・運動 80台
認知・適応 100台
言語・社会 70台
_________
総合 90台
今思えば凸凹がありますが、当時はよく分からず。
高い数値ー低い数値=20以上あると凸凹(でこぼこ)ありと見なされるらしいです。
15以上でもやや凸凹ありみたいです。
しかし発達検査をした心理士には療育は勧められませんでした。
療育の話題すらでなかったのでこちらから申し出て、療育の空き待ちリストに名前を載せてもらうも最短で半年待ち…。
療育が始まる前に何か出来ないかと発語に良い療育を探し、民間で感覚統合の作業療法をしている病院を知り予約。
そこも3カ月待ちでした…。
初診5分で診断・・・絶望
初診の頃には、たくまは言葉が進んでいてあまり心配していませんでした。
「心配しすぎだと思うんてすが(笑)」位のテンションで挑み、
主治医に会って5分で発達障害だろうと言われ撃沈。
恥ずかしながら主治医と話してるうちに泣いてしまいました。
たくまが、遠くに行ってしまったような錯覚に陥り、これ現実?とワケが分からなくなりました。
さらに主治医には「重度じゃないけど…(グレーじゃない)」と言われ、とてもショックでした。
正直なところ、もし発達障害だったとしてもグレーか、重くてもグレー寄りの軽度かと思っていました。
初診に行った頃は状態が落ち着いていて言葉もたくさんでていましたし、安心するために行こうくらいの気持ちでした。
それが「中度か軽度か分からない」と言われてもう、何がなんだか。
どう見ても息子が中度には見えず、周りから言われたこともありませんでした。
むしろ発達について相談するとみんな「普通」「考えすぎ」「このくらいの年の子はみんなそう」と言われたのに、なぜ?
障害度合いが中度だなんて可能性は全く考えていませんでした。
しかも可能性としてはADHDを疑ってたのに自閉症??
どういうこと??
ある日突然、我が子が障害者になってしまって途方に暮れました。
誤診じゃないかとこの後しばらく主治医を疑っていましたが(失礼な親で申し訳ない)、3歳になり言葉がさらに増えてたくまの考えを聞くようになり、異常なほど自己中心的で、集団との関わりを見てやはり周りと違い、主治医が正しかったのだと確信しました。
3歳頃には特性がはっきりしてきて「中度だな・・・」と思うこともしばしばありました。
当時のたくまは、嫌な記憶を消せず不満が多く、完璧主義、0か100かの極端さがあり、気に入らないことがあるとパニックで頭を床に打ちつける、など困ったところがたくさんありました。
これは軽度じゃない!と確信に変わった頃からは、無我夢中で家でも療育しました。
数年後・・・希望
とにかく、初診からしばらくはかなりしんどかったです。
私が心の病気になってしまいそうなくらい、本当に辛かった。
実際に最近メニエール病になりましたしね(-_-;) → 今は寛解してほぼ目眩はないです。
でも!!!
専門書を読みあさったり家で療育したり主治医の指示通りにしたりしていると、たくまが変わってきてくれて、やれることはあるんだと今では希望を感じています。
「障害ならどうにもならないじゃない!どうすればいいの!?」と絶望の中にいる親御さんにはぜひ希望を持ってもらいたい。
関わり方によって、環境によって、子供は変わります・・・!
自閉症スペクトラムという概念自体が中度から軽度に移行するというモノらしいです。
障害度合いは固定じゃない。
息子が良い状態になったらいいなと思い育ててきました。
診断から約5年経ち、息子はとても変わりました。
今は支援級にいますが周りの保護者さんからは「なぜ支援級にいるの?」と言われるくらい、落ち着いています。
支援級にいることを伝えなければ相手には気づかれないです。
お友達とも仲良く遊べます。
でもそれくらい良い状態なのは主治医や支援者の方々のおかげです。
主治医からは「このままいけば、社会に出て専門分野で活躍できると思います」と言われています。
少し大げさに褒めてくださっていると思うので、実際は活躍できるか分からないですけど、社会に出て自立させるのが目標なので、そうなれば嬉しいです。
これからも、たくまの成長を信じて出来ることをしていきます。
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