水嫌いな子供を水に慣れさせる方法

発達
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はじめに

発達マイノリティ(発達障害・自閉症)の中には、水が少しでも服につくと嫌がって服を脱ぐ子、逆に水が大好きで水遊びばかりしている子、水に対しては何のこだわりもない子、といろんな子がいます。

息子は水が苦手でした。

水に慣れた経緯を書きます。

水が苦手な息子

息子は1歳くらいから顔に水がかかるだけで「ギャー!!」と嫌がるようになりました。

お風呂で髪を洗うのも大変で、2歳でも赤ちゃんのように膝にのせて顔にかからないようにしていました^^;

平均よりもかなり体が大きい子なのでこの態勢で頭を洗うのは大変でした。

顔に水がかかると「ギャー!!」となるので、おそるおそる慎重に髪の毛を洗っていました。

 

水遊びで小さなプールで遊ぶときは、膝までつかるのは大丈夫でしたがお腹から上は濡れるのを嫌がっていました。

 

親子クラス(2歳)

水慣れさせたくて2歳頃からスイミングに通わせました。

当時はまだ自閉症スペクトラム・ADHDと診断される前だったので、スイミングスクールには何も伝えていませんでした。

親子スイミングで夫と息子がプールに入り、私は見学でした。

なかなか水に顔を付けることは出来ず、先生に促されてもやらない、または頑張ってやった後は激しく泣いていました。先生から逃げることもありました。

でも夫がそばにいたので個別の対応ができなんとか過ごしていました。

他の子が先生の言う通りにバタ足や顔付けをしている間、息子だけやりませんでした。

勝手にじょうろなどのおもちゃで遊ぶこともありました^^;(2歳クラスでプールサイドにおもちゃが置いてました。)

担当の先生からは「3歳クラスからは親の付き添いなしで子どもだけになるけど…まあなんとか大丈夫かな。今と同じ時間で3歳クラスもあるけど、私のクラスは○曜日の○時からしてます」と言われましたが、予定が合わなかったので違う先生のクラスで申し込みました。

当時は先生が好意で言ってくれてるとわからなくて…。
クラスの生徒が多い方がお給料が増えるから誘っているのかな?なんて邪推してました…。私最低ですね。
今考えると息子が言うことを聞かないタイプだったので「扱いに慣れている私のクラスが良いわよ」という親切心からくるお言葉だったんだと思います。
せっかく言ってくれたのに、先生に申し訳ないです。

 

現場の先生に勧められたら多少の都合が合わなくても勧められたようにした方が良いのだと学びました。

 

単独クラス(3歳)

3歳クラスに上がる頃には診断名がありましたが、スイミングスクールには伝えませんでした。

偏見が怖かったことと、住んでいる地域だったので知り合いが習っておりもし噂が広まると嫌だと思っていたからです。

 

3歳からは親の付き添いがないクラスになります。

周りと同じように体操・入水し、多少順番が変わることはありましたがだいたい並んでできていました。

が・・・

新しい先生と信頼関係を築く前に、先生に両脇を持たれて無理やり水中に潜らされました。(初回です)

息子はとても嫌だったようで泣いておびえていました。

潜されてからは、順番が来るのが嫌で並ばず後ろに行ってましたが先生に気付かれてまた力づくで潜らされました。

その晩、息子は水に引き込まれた恐怖体験をつたない言葉で話してくれました。

よほど怖かったようでなかなか寝付けませんでした。

 

2回目からは入水すら拒否するようになりました…。

普通は初回に入水できずに徐々にレッスンに参加できるようになるのでしょうが、息子は逆でした。

初回は入水できたのに2回目から参加できなくなりました。

親が見るに堪えなくてしばらくして辞めました。

 

障害児スイミング 親子クラス(3歳)

普通のスイミングクラスを辞めてから、症状がなかった喘息がでてきてしまいました。

スイミングのおかげで症状が出てなかったようで、喘息のために障害児クラスを探してみました。

 

一つ一つサイトを見て、何個か目で希望のサイトが出てきました。

そこは聞いたことがない地元のスイミングスクールでした。

障害児クラスを週1回しており、日本障害者スポーツ協会公認上級指導員の方がいらっしゃいました。

このスクールが、とっても良いところでした・・・!

 

障害児スイミングスクールの様子

そこには脳性麻痺やダウン症、ADHDや自閉症のお子さんがいました。

入水前の体操・運動が20分ほどあり、体操の後に手押し車や片足ケンケン、簡単なストレッチに逆立ちなどがありました。

小学生の子がほとんどのクラスで3歳の息子は最年少。

初めは難しいと感じていましたが、お友達大好きな息子は、お兄さんお姉さんが片足ケンケンしているのを見るとそれに付いて行って取り組んでいました。

そのうちに、ブリッジができるようになったり、なぜか側転が出来るようになったり、息子の成長に驚かされました。

そこから急激に体が成長した気がします。

小1の今は、支援級の中では運動神経が良い方、普通級の中ではちょっと不器用か普通くらいです。

(追記:小4ではやや運動神経が悪い方です)

 

そこまで運動能力が上がったのは、OTなども効果があったとは思いますが、このスイミングスクールの体操・運動の時間のおかげが大きいと思っています。

障害児に効果的な運動ばかりでとても勉強になりました。

OTでは先生と1対1なので先生の狙った運動が取り組めない時もありますが、スイミングスクールでは少人数でお兄さんたちが一斉に取り組むので息子も流れに乗って取り組めました。

 

障害児専用に通っても相変わらず水に潜れず、カニサン歩き(水の中でプールサイドを掴み横に進む)ばかりしていました^^;

それだけはできたので、みんなが潜る時間も一人でせっせとカニサン歩き…。

ただ、普通のスイミングスクールでは初回で潜らされましたが、障害児専用スクールでは水に慣れるまで待ってくれました。

けれどなかなか慣れない息子。

ある程度慣れたら障害児専用スクールでも潜らされるのですが、お願いして待ってもらいました。

 

通っていた障害児スクールでは、従順で素直な子供が多かったです。

できなくてもがんばろうとするのでひたむきさが可愛いです。

けれど息子はできないことは頑なにしない子で、反抗的に見えます。

親として扱いが難しい上、先生方に理解してもらうのが本当に大変です。

 

でもなんとか過ごして1年くらい経った4歳でやっと少し水に潜れるようになりました・・・!

嬉しかったです。

しかし喜んだのも束の間。

すぐに転勤になって引っ越ししてしまいました(´;ω;`)ウゥゥ

 

 

引っ越し後はスイミングを一時中断

引っ越し後は新しい環境に慣れることを優先し、スイミングには通いませんでした。

4・5歳は園に慣れることを一番に考えました。

6歳(年長)になり、園に慣れてとても落ち着きました。

 

小学校のスイミング授業でパニックを起こさないために、落ち着いていた年長さん秋からスイミングを始めました。

息子自身も、園の夏プールで泳げる子が多くて「ぼくも泳げるようになりたい」と言っていたのは大きかったです。

 

新しいスクール探し

以前の経験から、スイミングスクールならどこでもいいわけではありませんでした。

 

ネットで調べましたが、障害児のスイミングは交通の便が悪く断念。

今回は息子も落ち着いていたので普通のスクールに体験に行ってみました。

 

近所の昔ながらある地元プールの体験レッスンでは、先生が厳しかったのと、初めてなのにあまり説明がなかったことから息子には合わないと思いました。

なんとなく以前の障害児クラスのプールと似ていたので期待していましたが、ここは選びませんでした。

 

専門職の方と雑談の時に、よく障害児が通っているスイミングスクールをいくつか教えてもらえて、その一つが家から通える場所でした。(雑談って大事)

全国規模のスポーツクラブに併設されているスイミングでした。

なんとなくこういうところは理解がない気がして敬遠していましたが、通っている人が多いと聞いて電話してみました。

あまり個人情報を言いたくなかったので、「来年支援級を希望している6歳年長児」と伝えて体験レッスンに行きました。

すると特に手厚い支援はありませんでしたが、先生が皆に優しく、レッスン後半では遊びの時間(先生が泳いで子どもたちを追いかける)があり息子が楽しんでいました。

同じ体験レッスンに来ていた他のお母さん達も「他のスイミングの体験では嫌がっていたのにここは楽しいと言っていた」とスタッフさんに話しているのを聞きました。

うちも同じで、すぐに入会手続きをしました。

 

決め手は、子供の様子を見ながら進めてくれるところでした。

障害児専用ではなくても、全国規模のスイミングスクールでも、こういうところがあるのは発見でした。

 

水慣れクラス(6歳)

水慣れクラスからスタートでした。

定型児のスクールなので子供だけ参加です。

ここでは無理矢理水に引き込まれることは一度もありませんでした・・・!

 

息子のような子供を持つ親としてはとてもありがたい事。

顔を付けるところから始めて、潜るときは子どもの心の準備をさせてくれますし、無理な時は「じゃあ口だけ」のようにスモールステップで進めてくれました。

息子は少し改善したものの、まだ水は苦手で進み方が遅かったのですが、そこは事前にスクールに「進級は遅くても良いので息子のペースで進めてほしい」とお願いしていました。

最初の問い合わせで伝えたことなので、それが担当の先生に伝わっていたかは微妙ですが、どの先生も無理強いしない指導をしてくれたので自然と息子のペースで進みました。

水慣れクラスには約一年おり、小1の今(12月)はバタ足のクラスにいます。

(追記:小4の現在、クロール25mクリアをして背泳ぎクラスです)

今も潜るのはあまり好きではありませんが、スイミングのおかげで小学校のプールの授業が息子の負担になりませんでした・・・!!

いろんな専門家から「小学校のプール、どうですか?」と聞かれます。

発達障害の子には水が苦手な子が多いのか、環境の変化か、小学一年生のプールでつまずく子が多いそうです。

息子は他のことで躓きまくっていましたが(;^ω^)

 

少しでも息子の負担が減らせて良かったです。

子どもに無理のない範囲で、プールに慣れさせておくと良いと思います。

 

結論

多くのお子さんは無理矢理水に潜らされてもそのうちに慣れて潜れるようになるかもしれませんが、発達マイノリティーの息子はそのやり方では出来るようになりません。

息子が潜れるようになった理由は、根気強く教えてくれる障害児スクールに出会えたこと、無理強いせずスモールステップで進めてくれる今のスクールに出会えたこと、息子に合わないスクールは選ばないこと・・・

 

つまり、息子に合う環境に出会えたからです。

 

少しずつ慣れていき、出来ることが増えました。

環境調整は大切です。

 

水嫌いな子供を水に慣れさせる方法は、環境調整し時間をかけて慣れさせていくことです。

周りの子たちよりも習得に時間がかかっていますが、少しずつ、息子のペースでやれることが増えています。

親ができることは、少しずつでも成長できる場所を見つけてあげることです。

息子に合うスイミングスクールが見つかって良かったです。

 

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